こんにちは。

グアテマラ出張中のオオクボです。
先日無事に到着し、私たちilo itooの生産者の町サン・フアン・ラ・ラグーナに帰ってきました。

今回は大荷物での移動と何やら色々抱えていたプレッシャーとで気が抜けない一人旅で、
少し体調を壊してしまっていましたが、
この町に着いて仲間に出迎えられ、手作りのグアテマラ料理をご飯をごちそうになって、
ようやく落ち着いてブログを書いています。

土曜日は一日ゆっくり休んで、３日目の日曜日はさっそくお仕事開始。

新しく構えた工房に、ilo itoo縫製員志望の女性が2人やって来てくれました。

以前もスカイプを通じて面接をし、試しにバッグを縫ってもらった事がありましたが、
それ以降残念なことに３人とも不採用になりました。

前日、今回はどんな人だろうねと、ホセフィーナと打合せをして
コンタクトシートを作って面接、その後縫製の実技を行いました。

一人は偶然ホセフィーナと病院で知り合って、
話してるうちにilo itooの縫製の仕事の話になり興味を持ったそう。
その彼女は遠い村から２時間もかけてやって来て、
交通費だけで結構な出費なのですが、指定の時間の30分前に来て（グアテマラではかなりメズラシイ）、
指示に沿ってきれいに仕上げてくれました。

もう一人は近くに住む20歳のシングルマザーの女の子。
高校を卒業していて、書き物に慣れているのかコンタクトシートもすらすら書き、
質問にも正直に答えていてとても好印象。
ただあまり縫製の経験が少ないようで、こちらは初級の縫製練習を実施しました。

２年前私たちがilo itooを始めるためここへ訪れた時、
この町にある女性グループを訪ねて行って、
私たちと一緒に働く意欲のある、縫製の上手な女性たちを探しました。
その後何度も縫製講習会を行い、量産するための仕事の仕組みを彼女たちと一緒に作りました。

最近は私たちと一緒に働きたいと言ってくれる人はチラホラと増えているようで、
今回ホセフィーナと話していても、どこから聞いたのか少しずつ有名になってるみたい、とのこと。

でも彼女にいつも言っているのは、
”責任感のある人”　“信頼できる人”　“忍耐力のある人”
もちろん縫製の技術が高ければ高い方がいいのですが、
私たち日本人の要求する品質を受け止められる”強い心”があるかどうか。

これまでも何度もその壁に打ち当たっています。
届いた商品を日本で何度も縫い直し、日本で縫った方がいいんじゃないか、というくらい。

でもやっぱり、ここにいる人たちにお願いしたいのは、
せっかくこんな魅力的な手織物を生み出せる技術と伝統を持つ彼女たちに
商品になる最後まで、質の良いものを自分たちの力で生み出して欲しいと思うからです。

そして、やっぱり私はこうしてここの人たちと直接
もの作りの楽しさを共有するのが大好きみたいですね。

仕事なので、厳しくするところは厳しく言いますが、
今日の面談のあとの実技をして、楽しかった！
と言われると、私も単純なので気分も良くなり、帰る後ろ姿を眺めてしまっていました。

日本のように仕事を選べて、様々なスタイルやスタンスで仕事ができる国とは違って、
限られた選択肢の中で、特に女性は仕事をしなくてはいけません。

ここにいる女性は一般的に
主婦をしながら、織物、家政婦、野菜や日用品の売り子、農業などで家計を助けます。
女性ならではの特技、縫製や編み物などの技術があればそれを生かさない手はない。
と思っています。

そうしたら家事をしながら、傍らに子供を遊ばせながらも家で仕事する事もできます。

今日の2人はとても縫物が好きな様子で、安心しました。

あとは、私たちのやり方を受け入れられて、
心から質の良いモノ作りを一緒にしたいと思ってくれるかどうか。

正直、今の縫製員たちもまだそのモチベーションを維持できるかどうか、
の最中にあっていつも私たちの課題となっています。

まだまだグアテマラ滞在始まったばかり。
今日１日では何も判断できませんが、
ここの人たちの穏やかな気質とやさしさと、素直さがとても心地よく、
これからの仕事がとても楽しみな私です。

そして、ホセフィーナの頼もしいこと！
色んな事を想定して、色んなアイディアを提案してくれます。
本当にありがたい。。。！

いつも頼りになるタカザキは日本ですが、
彼女に変わる右腕として活躍してくれそうです。

ああ、そんなこの町での仕事の様子を直接見てもらえたらなー！！